予防歯科

PREVENTION

予防歯科とは

予防歯科とは、虫歯や歯周病といったお口まわりの症状を未然に防ぐことを目的とした、一連の予防治療を行うものです。
当院は予防治療に力を入れているのが特徴です。
プロの目線でクリーニングを行い、磨き残しが発生する箇所を丁寧にアドバイス。効果的なセルフケアに結びつけています。
定期的に歯科医院に通っている方ほど、将来健康な歯が残っているという研究データがあります。ぜひ痛みや違和感が出てからではなく、なんでもないときに歯科医院へ来院する習慣を身につけましょう。

「8020運動」について

現在、「8020運動」という国の健康キャンペーンが行われていることをご存知でしょうか?
「8020運動」というのは、「80歳になっても20本以上の歯を残そう。」という目標で、歯や歯ぐきの健康を守る予防ケアの必要性を呼びかけている運動です。このようなキャンペーンが始まったのは、健康で長生きするために歯がとても大切だと考えられているからです。
しかし、現在日本の80歳の方に残存している歯の本数は平均12本しかありません。他方、 スウェーデンでは平均20本、アメリカでは17本と、日本より格段に多いです。この違いは、欧米諸国と日本との歯科定期検診の受診率の差によって生まれています。
予防歯科が進んでいるスウェーデンでは、 歯科定期検診の受診率は全国民の80%以上です。また、他の欧米諸国でも70%ほどの受診率が保たれています。これに対し、 日本の受診率は10%未満なのです。

喫煙による影響

喫煙は、健康に悪影響を与えることが広く知られていますが、歯や歯周組織、口腔がんやインプラントにも悪影響を与えることが明らかになっています。
口腔健康を維持するためには、禁煙が最も効果的な方法です。また、喫煙者は定期的な歯科検診と丁寧な口腔ケアを心掛けることが大切です。
健康な口腔を保つために、喫煙の影響を最小限に抑える努力をしましょう。

喫煙が歯に与える影響

喫煙によって、歯は以下のような悪影響を受けてしまいます。

  • 歯が変色する

    タバコに含まれるタールやニコチンが歯に付着し、黄ばみや茶色い変色を引き起こします。

  • 口臭の原因になる

    タバコの煙が口臭の原因となり、喫煙者特有の口臭を引き起こします。

  • 虫歯リスクが高まる

    喫煙により口腔内の唾液の量が減少し、虫歯のリスクが高まります。

  • 歯周病を悪化させる

    喫煙は、歯周病の発症や進行を促進させます。タバコの煙によって、口腔内の血流が悪化し、抵抗力が低下するため、歯周病が発症しやすくなります。また、喫煙者は歯周病治療の効果も低くなることが報告されています。

  • 口腔がんリスクが高まる

    喫煙者は、口腔がんのリスクが非喫煙者に比べて数倍高いとされています。タバコに含まれる有害物質が、口腔内の細胞を変性させ、がん化を促進させるからです。口腔がんは、舌や口蓋、口底などの部位に発症し、進行が早く、治療が難しい場合があります。

  • インプラント治療を阻害する

    喫煙は、歯科インプラントの成功率にも悪影響を与えます。タバコの煙により、口腔内の血流が悪化し、骨とインプラントの結合が弱まるため、 インプラントがうまく定着しないリスクが高まります。

予防をするメリット

  • 自分の歯を長く残せる

    歯を適切にメインテナンスし続けることは、口腔内を清潔に保つための重要な手段です。定期的に口腔内を細菌数の少ない状態にしていけば、虫歯や歯周病などを効率的に予防できます。生涯にわたって健康な歯を残せる可能性も高まります。

  • “健康寿命”を延ばせる

    日本は現在超高齢社会を迎えており、平均寿命は男女ともに80歳を超えています。しかし、健康寿命(日常生活に制限のない期間)においては、70代前半から70代半ばとなっており、平均寿命との間に差がある状況です。
    年をとっても健康であり続けるための一つの鍵が予防歯科だと言われています。これは定期的な予防を続けて、1本でも多く自分の歯を残せれば、食事の制限が少なくなったり、食物の消化・吸収を助けたりしてくれるからです。

  • 治療時の痛みを軽減できる

    2~3ヶ月ごとに行う歯のメインテナンスは、虫歯や歯周病などの歯科疾患を早期発見する際に役立ちます。どちらも初期段階では痛みや違和感がほぼ存在せず、患者さんご自身だと疾患に気づきにくいのが特徴です。
    そこで予防歯科により各種疾患を早期に発見できれば、ほとんど痛みを伴わずに早期治療を行えます。

  • 費用・通院回数を抑えられる

    歯のメインテナンスによって早期発見・早期治療ができれば、痛みを小さくできるだけではなく、来院回数も抑えられます。つまり、患者さんの時間と費用を節約できるわけです。
    確かに毎回歯科医院に予防歯科で来院するのはお金がかかるように見えますが、疾病の進行を許すと、治療は大規模なものとなり、治療期間や治療費は大幅に増加してしまうのです。

当院で行う予防処置

  • ブラッシング指導

    正しい歯磨きの方法を身につければ歯科に関するトラブルは激減します。そのため、当院では歯科衛生士がわかりやすく歯磨きの使い方をレクチャーします。
    また状況によって、その方に適した歯ブラシの選び方をアドバイスいたします。

  • スケーリング

    スケーリングは、スケーラーと呼ばれる専用の器具を使い、歯の表面や歯周ポケットの浅い部分に付着した歯石を除去する方法です。
    歯石は細菌が付着しやすく、虫歯や歯周病がさらに悪化する原因になります。歯ブラシでは落とせず、無理をすると歯や歯ぐきを傷つける恐れがあります。必ず歯科医院でスケーリングを受けるようにしましょう。

  • PMTC

    ご自宅でのブラッシングでは、歯の汚れを完全に取ることは出来ません。どんなに歯磨きを頑張っている方でも同様です。そこで、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具でプラーク、歯石を取り除くPMTCが有効です。
    定期的に続けることで、少しずつ口腔内の細菌が減少し、効果的な虫歯・歯周病予防につながります。

予防しながらのオフィスホワイトニングがおすすめ

歯を削らずに白くする手段としてホワイトニングがありますが、当院では予防処置を受けながらオフィスホワイトニングも進められることをご提案しています。
歯の状態をしっかり確認して虫歯や歯周病の兆候がないかをチェックしながら、同時に歯を白くできるので、大変効率的です。
オフィスホワイトニングに関して詳しくは以下をご覧ください。

ホワイトニング

フッ素の応用

フッ素には以下のような効果があります。

  • エナメル質と結びついて歯を丈夫にし、酸に溶けにくい抵抗力のある歯質をつくる。
  • 殺菌に作用して、虫歯の原因となる酸の生成を抑制する。
  • 再石灰化(酸で溶けてしまった歯の表面をもとにもどすこと)を促進する。

強い歯質をつくり虫歯予防に効果がありあます。子供だけでなく、成人でも歯質の強化をすることで、虫歯、知覚過敏にも有効的です。
フッ素の応用には、様々な方法がありますが、当医院では医院で行うフッ化物塗布のほかに、お家で行うフッ化物洗口法をとりいれています。

ご自宅でできるセルフケア

  • 食後の歯みがき

    食後は細菌によってお口の中が酸性に傾きます。その時間が長くなることで虫歯発症の確立も高まります。このリスクを下げるために、食後はできる限り歯みがきをするようにしましょう。
    当院でもブラッシング方法についてアドバイスさせていただきます。

  • デンタルグッズの使用

    歯ブラシだけでお口の細部まで汚れを綺麗にすることは難しいです。そのため、歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用して、歯と歯の間などのすき間汚れを落とすようにしましょう。また、洗口液などの使用もおすすめです。
    デンタルグッズは当院でも販売しています。患者さんに合う歯ブラシのご相談にも対応いたします。

  • 食生活の再考

    普段のケアや歯科医院でのメインテナンスを行っても口腔環境の改善がみられない場合には、食生活の改善がポイントかもしれません。
    糖分を多く含む食べ物の摂取量を減らしたり、長時間の食事習慣などを見直すことで、健康な口腔環境を保ちやすくなります。

定期検診でさらなる予防効果を

歯垢や歯石は一度取り除いても、数ヶ月で元の状態に戻る傾向があります。そこで当院では、患者さんの口腔健康を維持するために、3ヶ月に1度の定期検診をおすすめしています。 定期検診では、歯の状態や噛み合わせなどのチェックを綿密に行うのが特徴です。また、歯科衛生士による専門的なクリーニングやブラッシングの指導をご提供し、お口の健康を維持するためのサポートを行います。