一般歯科

GENERAL

虫歯について

そもそも虫歯とは

どうして私達のお口に、虫歯は出来るのでしょうか？
それは、お口の中にいる細菌が糖を摂取して酸を排出し、徐々に歯を溶かし始めるからです。
虫歯の発症リスクや重症化の要因は人によってさまざまです。当院ではそれぞれの患者さんごとに適切な治療法を提案いたします。

虫歯になる原因

  • 細菌

    お口の中に細菌が多い状態が続くと、虫歯発症の確率も高まります。そのため、歯科医院での定期的なクリーニング、歯科衛生士によるブラッシング指導で口腔ケアの精度を高めることが重要です。

  • 糖質

    ジュースやチョコレートなど砂糖を多く含む飲食物を日常的に摂取している方は要注意です。砂糖の摂取量を少なくすれば、それだけ虫歯リスクを減らせるので、生活習慣の改善を目指しましょう。

  • 歯質

    歯質が弱いと、虫歯菌が出す酸に対して抵抗力が低い傾向にあります。そのため、定期的なフッ素塗布で、歯質を強化しましょう。フッ素は、細菌の繁殖を抑えたり、再石灰化を促したりする効果があります。

  • 時間

    お口の中に糖分が長時間とどまると、虫歯菌の栄養源となり、虫歯リスクが高まります。そのため食後や就寝前の歯磨きは非常に効果的です。また、食事の後に歯磨きができないときは、お茶などで口をすすぐだけでも、虫歯予防に効果があります。

虫歯の進行度

  1. CO

    初期の虫歯

    「脱灰」を起こし、白く濁っている状態です。
    丁寧にブラッシングを行うなど予防を徹底すれば、削る必要がありません。

  2. C1

    エナメル質の虫歯

    エナメル質にう蝕が認められますが、痛みや違和感はほとんどありません。
    虫歯菌がある部分のみを削った後、歯科用プラスチックなどを詰める治療法がメインです。

  3. C2

    象牙質の虫歯

    虫歯が象牙質まで達している状態です。神経までは達していませんが、知覚過敏の症状が現れてきます。
    虫歯菌に感染した部分を削り、詰め物を詰めていきます。

  4. C3

    神経まで侵された虫歯

    炎症が神経にまで及んでいるため、ズキズキと激しい痛みが生じるのが特徴です。
    根管治療を行うことがほとんどです。虫歯を削る量と治療回数が多く、被せ物を被せる必要が出てきます。

  5. C4

    歯の根まで達した虫歯

    歯の根っこの部分しか残っていない状態です。神経がないため痛みがほとんどありません。
    他の歯を守るためにも抜歯をご提案することがほとんどです。

歯の神経を守るための「MTAセメント」

虫歯が歯髄（神経）に達した場合、通常ならば神経を取り除く治療を行う必要があります。しかし抜髄を行うと、歯の寿命は短くなるのがデメリットです。
そこで封鎖性と殺菌性に優れ、人体への親和性も高いMTA素材の出番です。虫歯治療においてMTAセメントを用いれば、神経を抜く必要がなく、治療回数の短縮や歯の寿命を延ばす効果が期待できます。自由診療なので、二次カリエスのリスクが低い高品質な補綴物の選択も可能です。
MTAセメントを使用した治療にご興味がある場合は、ぜひ当院のカウンセリングをご利用ください。

治療期間
1週間～1ヶ月
回数
3回

Merit

  • 通常の歯髄治療と比較して、治療期間が短くなる可能性がある。
  • MTAを用いて歯髄を保存できれば、歯の寿命が延びる。
  • 二次カリエスのリスクが低い補綴物を選択することができる。

Demerit

  • すべての症例にMTAセメントが使用できるわけではない。
  • 歯髄の生活反応がない場合は、通常の抜髄治療が必要になる。
  • MTAセメントは自由診療なので、治療費が全額患者さんの自己負担となる。

短期間の治療で終わる「ダイレクトボンディング」

細菌に感染した部分のみを最小限削って、直接レジンを充填する治療法です。
詰め物や被せ物を製作する必要がないので、スピーディーにお口の機能を回復できます。
虫歯の進行が軽度の場合に用いられます。

治療期間
1日
回数
1回

Merit

  • 虫歯部位のみ削ることから、削る量を最小限に抑えられる。
  • 材料の見た目が白いため、審美性に優れている。
  • 技工物を作る必要がなく、虫歯除去と修復までほぼ一回の治療で終えられる。

Demerit

  • 進行している虫歯に関しては、治療が適応できない可能性がある。
  • 患者さんのご希望や治療箇所によっては自費診療になる。
  • かみ合わせや経年劣化により割れる・欠ける症例が報告されている。

詰め物・被せ物

虫歯によって比較的大きめに歯を削ることになってしまった場合、その機能を補うために詰め物・被せ物を患者さんのお口に合わせて作製し、装着することが可能です。
当院では見た目の美しさに加え、機能性・耐久性にもこだわった審美治療の提供に努めております。
基本的には保険診療で行っていますが、患者さんのご希望によりさらに審美性の高い自費診療にも対応しています。
詳しくは以下のページをご覧ください。

審美歯科

根管治療について

根管治療は、細菌に感染した神経や血管を少しずつ取り除き、根管内を綺麗に消毒していく処置です。
できる限り清潔な状態にした後に支台を立てて被せ物を被せます。
根管治療が適切に行われれば、抜歯せざるを得なかった歯でも残せる可能性が高まります。
ただし、症状によっては保険適用外の自費診療になりますので、まずは当院にご相談ください。

入れ歯について

入れ歯治療とは

歯を失った際に多くの患者さんが選択する治療法です。
現在さまざまなタイプが開発されていることから、種類が豊富で迷ってしまうこともあるかもしれません。そこで当院では患者さんのお悩みやライフスタイルを丁寧にヒアリングしたうえで、適切な入れ歯をご提案することが可能です。

保険適用の入れ歯と自費診療の入れ歯の違い

  • 保険適用の入れ歯

    保険適用の入れ歯は、治療費を抑えることができるため、患者さんの経済的な負担が少なくなります。一方で使用される素材やデザインの選択肢は限られていることから、カスタマイズの自由度は低くなります。

  • 自費診療の入れ歯

    自費診療の入れ歯は、治療費が高くなる傾向にあります。しかし、材質やデザインの選択肢が豊富で、個々の患者さんのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。自然な見た目にしたい方、快適な装着感を得たい方におすすめです。

スクロールできます

保険適用の入れ歯 自費診療の入れ歯
治療費 ◯
安い		 △
高い
治療期間 ◯
短い		 △
やや長い
使える素材 △
安い素材		 ◯
最新の素材
噛みやすさ △
硬いものを噛むのは難しい		 ◯
硬いものも噛みやすい
外れやすさ △
外れやすい		 ◯
外れにくい
痛み △
噛むと痛い		 ◯
噛みしめても傷まない
見た目 △
作り物っぽい		 ◯
入れ歯とわかりにくい

当院で扱っている入れ歯

レジン床（保険適用）

歯ぐきに触れる部分が歯科用プラスチックのレジンで作られているのが特徴です。保険が適用できるため患者さんの費用負担を抑えられます。
ただ強度を保つために入れ歯に厚みが生まれやすくなるのも事実です。
結果的に食事の熱が伝わりにくかったり、装着時の圧迫感を覚えたりする方もいらっしゃいます。

金属床義歯

入れ歯の土台部分が金属で出来たタイプです。金属製のため丈夫に仕上がり、保険の入れ歯と比べると薄く作製できます。熱伝導率が良いため食事の際に熱を感じられるのもメリットです。

治療期間
総義歯:1～2ヶ月　部分:1～2ヶ月
回数
総義歯:5～6回　部分:4～6回
費用
総義歯:350,000円（上下で700,000円）
部分:300,000円（税込）※欠損歯数によって変動あり
Merit
  • 保険診療のプラスチック（レジン）より頑丈で、薄く加工できる。
  • 金属を土台に使うため、頑丈な義歯を作製でき、しっかり噛める。
  • 金属から熱が伝わり、患者さんが味覚を感じやすくなることで、より食事を楽しめるようになる。
Demerit
  • 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
  • 金属アレルギーをお持ちの患者さんは使用できない可能性がある。
  • 素材に重みがあるため、金属床を装着した際に違和感を覚える場合がある。

アタッチメント義歯

アタッチメント義歯は、従来のクラスプ（入れ歯の針金）を使用しないため、見た目が非常に自然です。その秘密は、アタッチメントと呼ばれる小さな装置にあります。残っている自然な歯と入れ歯の間にアタッチメントを精密に組み込めば、磁力やメカニカルな機構を利用できます。結果的に入れ歯はしっかりと固定されて、快適な装着感と高い安定性を実現可能です。ただし、複雑な構造のため、すべての患者さんに適応できるわけではなく、適切な診断と計画が必要です。

治療期間
1～2ヶ月
回数
4～6回
費用
300,000～1,000,000円（税込）

Merit

  • クラスプがないため、入れ歯であることが目立ちにくく、自然な見た目になる。
  • 強固に固定される構造なので、入れ歯の安定感が増す。
  • 磁力によって維持力を調整するため、使用感が快適になる。
  • 歯の根のみでも利用できるので、噛み心地が自然になる。

Demerit

  • 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
  • アタッチメントは構造が複雑であり、全ての方に適用可能ではない。
  • 入れ歯を削って磁石を埋め込む構造なので、割れやすくなるリスクがある。

コーヌスクローネ

自然な見た目と快適な使用感を求める方に、コーヌスクローネ義歯は理想的な選択肢です。コーヌスクローネ義歯は、残っている自然な歯に内冠（内側の冠）を被せ、その上に入れ歯の外冠（外側の冠）を重ねていきます。このような二重冠の構造により、金属の金具が見えず、非常に自然な外観を実現します。また、残っている歯に内冠が固定されるため、使用感は自分の歯に近く、非常に快適です。
しかし、コーヌスクローネは土台となる自然な歯を削る必要があるので、すべての歯を失った方には適用できません。

治療期間
1～2ヶ月
回数
4～6回
費用
400,000円（税込）※欠損歯数によって変動あり

Merit

  • 内冠と外冠の二重構造で、自然な見た目を実現。
  • 既存の歯をカバーする形で作られているため、入れ歯自体のサイズが小さく、口内での不快感が軽減される。
  • 土台の歯に強固に固定されて、ずれにくい傾向にある。
  • 残っている歯への負担が少なく、歯の健康寿命を保つのに役立つ。

Demerit

  • 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
  • 症例によっては装置の適応が難しい。
  • 土台となる歯を削る必要がある。

ノンクラスプデンチャー

保険適用外の入れ歯です。
装置を固定するための金属バネがない（見えない）タイプになります。外から見ても入れ歯をしているとわかりません。
また、素材が軽く、弾力性もあるので床の部分が薄く作製できます。

治療期間
総義歯:1～2ヶ月　部分:1～2ヶ月
回数
総義歯:5～6回　部分:4～6回
費用
100,000（税込）※欠損歯数によって変動あり

Merit

  • 金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がない。
  • 薄く作製することで、使用時の違和感を減らす効果が期待できる。

Demerit

  • 保険が適用できないため自費診療となる。
  • 特殊な素材で作製するので、破損した際、次の装置が出来上がるまでお時間をいただく場合がある。
  • 装置を固定するため、引っ掛ける歯がない方はご使用になれない。

ブリッジについて

失った歯の本数が少ない場合に適応可能な治療法です。
歯を失った部分の両隣の歯を削って土台を形成、その後に人工歯を被せて、歯の機能を回復する方法です。

ブリッジには保険が適用されるものと、適用されず自費診療になるものとがありますので、詳しくは当院のスタッフにお問い合わせください。

「虫歯を再発させない」「入れ歯を長く快適に使う」ために定期的なケアを

当院では、虫歯の予防と入れ歯の適切なメインテナンスに重点を置いた治療を提供しています。虫歯で歯を失う一般的なパターンは、治療の繰り返しと再発のサイクルです。そのため、虫歯を最初から発症させない、または一度発症した後の再発を防ぐことが、自然な歯を長く維持する鍵となります。
さらに、入れ歯を作製した後も、適切なメインテナンスが欠かせません。適切なケアが行われない場合、入れ歯の快適性が低下し、使用に支障をきたす可能性があります。定期的な歯科ケアと入れ歯のメインテナンスは、歯の寿命を延ばし、日々の快適性を保つためにも非常に大切です。

予防歯科